空き家の活用方法
最近、新聞・テレビ・雑誌などでは定期的に「空き家問題」が取り上げられています。これを読んでいるあなたも空き家を所有している、あるいは将来空き家を所有することになるかもしれません。
自分が生まれ住んだ実家は両親が元気だった頃はまだ良かったけれど、両親が亡くなったり、施設に入ったりすると誰も住まなくなり、家は傷む一方になるケースも多いと思います。
また最近では家の中だけでなく、屋根や外壁なども心配になる方も多いです。「台風が来たら・・」「地震が来たら・・」「もし火が出たら・・」など、空き家は自分だけの問題ではありません。近所にも迷惑をかけますし、地域にも迷惑をかける可能性があります。
ここでは、所有している土地や建物を活かせないまま管理の費用や時間がかかるばかりの「困った空き家」を所有している方に向けて、空き家を生かす具体的な活用方法をご紹介します。
●方法1
空き家を担保にして老後資金を借りる
自宅を担保にして老後資金を借り、自分の死後に遺族などに担保不動産を売却してもらって一括返済するローン商品があります。最近になって商品を扱う金融機関が増えてきました。
●方法2
ローンを借りて解体する
空き家を解体したいと思っていても、解体費用が工面できずに悩んでいる人も多いなか、「空き家解体ローン」の取り組みが全国で増えています。すぐには解体費用額面できないけど、所有する空き家をできるだけ早く解体したいという方は検討してみるといいでしょう。
●方法3
リフォームにリバースモーゲージを活用する
「リバースモーゲージ」とは所有する住宅資産を活用して融資を受ける仕組みです。一般的なローンと違って、ご融資期間は終身で毎月のお支払いは利息のみになります。またお借り入れされた方がなくなった際に、担保したご自宅の売却代金、預貯金などにより、相続人の方から一括返済いただくことになります。
●方法4
売れない土地を寄付する
需要の少ない土地を所有している場合、所有する限りはずっと固定資産税が発生し続けます。この場合、処分したければ寄付をするのも一つの方法です。対象としては自治体や個人、法人、自治会や町内会などが考えられます。
●方法5
空き家を定期借地で貸す
「定期借地権」とは期間満了後に土地を更地にして地主に変換するものです。利用者側からすると、土地の所有権付き物件の60〜80%という価格の安さになるのが大きな魅力であり、また不動産所得税や登記費用などの諸経費も省くことができます。
●方法6
リノベーションで再生する
古いものを新しくする意味の「リフォーム」にとどまらず、大掛かりな間取り変更などを伴う大規模工事を行って、建物の価値を高める「リノベーション」をすることで空き家を再生することができます。
●方法7
空き家をDIYリフォームする
DIYというと、一昔前はお父さんが日曜大工感覚でウッドデッキや犬小屋を作るなどのイメージでしたが、最近では壁にペンキを塗ったり、クロスを買ってきて貼ったり、なかには溶接まで手がけるといった作業をご自身が行うDIYリフォームも主流になりつつあります。
●方法8
空き家をシェアハウスにする
シェアハウスとはリビングやキッチン、浴槽などを共有して、10人それぞれの個室をプライベート空間とした共同生活スタイルです。空き家だった集合住宅を改装し、こうしたシェアハウスとして活用する事例が最近増えています。
●方法9
空き家をグループホームにする
病気や障害を抱えた人たちが、専門スタッフの援助を受けながら一般の住宅で生活するのがグループホームです。今後は一層注目される分野ですが、防災など安全面の問題もあります。
●方法10
空き家を古民家レストランにする
使えない空き家を古民家として捉えることで、年月を経た建物にしか醸し出せない雰囲気を楽しむこともできます。古民家レストランへの転身は新たなコミュニティの場を作り出すことにも繋がるかもしれません。
●方法11
空き家を”サードプレイス”にする
「サードプレイス」とは直訳すれば”第3の場所”であり、家庭と職場の中間地点にある、心地の良い居場所を意味します。実際、東京では多くの空きビルがリノベーションされて、若い人が集まるスポットに変わってきています。
●方法12
空き家を三世代住居にする
空き家を再活用しようと、親・子・孫の三世代が住む二世帯リフォームを行うケースも増えています。親・子・孫という3つの世代間でコミュニケーションが取りやすくなり、信頼関係が高まったことやお孫さんの教育にも良かった、というレポートもあります。
●方法13
空き家管理サービスを賢く利用する
「将来的には空き家を再活用したいけれど、今すぐには考えられない」という人も多いことでしょう。そんな場合に利用したいのが、空き家管理サービスです。空き家の管理全般を外注することができるので、長い目で不動産を管理したい方にはいいかもしれません。
●方法14
空き家を売却する
空き家を売却する場合は、不動産会社に仲介を依頼して、ホームページや雑誌、チラシなどで宣伝活動を行い、その物件に興味を持った第3者に対して不動産を売ります。
この時に便利なサービスが「不動産売却専門一括査定サイト」になります。大手不動産会社を含めた複数の不動産にネット経由で簡単に、かつ無料で「査定金額」を依頼することができます。
(CMでよく見かける大手不動産会社から、地場に強い地元不動産屋まで査定してくれます)
ちなみにお客様の方で入力された個人情報が、お客様の許可なしに一般に公開されることは一切ないのでご安心ください。
●方法15
空き家を買取してもらう
買取は、売りたい物件を不動産会社や買取専門業者が直接買い取ることをいいます。買い取った物件はそのままかリフォームを行い、買い取った金額よりも高い値段で第3者に売ります。こちらも上記のような「不動産売却専門一括査定サイト」を利用するといいでしょう。
●方法16
リフォームして子育て世代を団地に呼び込む
空き家が多くなった団地の場合、良いタイミングで若い子育て世代を多く呼び込むことができれば、その団地はまた30年存続するでしょう。空き家をリフォーム・リノベーションして住むことが可能になれば、後退した町も活性化できます。
いかがだったでしょうか?
このように空き家対策はいくつか考えられますが、ご自身の環境や状況によって方法も異なってくると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。